20万円のリゾートマンションを買って分かったこと|安さと維持費の研究

リゾートマンション

20万円でマンションが買えると聞くと、家賃数か月分で住まいが手に入るように思える。研究所運営者も過去に、湯沢のリゾートマンションを20万円で購入し、実際に生活した経験がある。価格だけを見れば非常に安い。しかし、所有して初めて分かったのは、「安く買えること」と「低コストで持ち続けられること」は別の問題だということだった。

体験談|20万円で部屋を所有する

最初に20万円という価格を見たときは驚いた。中古車より安い金額で、不動産の所有者になれる。現金でも検討できる価格であり、高額な住宅ローンを組まずに住まいを確保する方法として魅力を感じた。

実際に暮らしてみると、リゾートマンションには戸建てとは異なる便利さがあった。建物の入口、廊下、外壁などの共用部分は管理され、自分一人で建物全体を維持する必要がない。物件によっては温泉などの共用設備があり、雪の多い地域では管理された建物に住める安心感もある。

その一方で、自分の部屋を使わない月にも管理費と修繕積立金は発生する。購入価格は一度払えば終わるが、毎月の支払いは所有している限り続く。20万円で買ったからといって、20万円だけで住み続けられるわけではなかった。

所有して見えた共同住宅の仕組み

マンションでは、自分が所有する専有部分と、所有者全員で維持する共用部分が分かれている。屋根や外壁を自分で修理しなくてよい代わりに、その維持費を管理費や修繕積立金として共同で負担する。

この仕組みは悪いものではない。戸建てのように突然まとまった屋根修繕費が必要になる可能性を抑え、管理の手間を分担できる。ただし、支払う費用の使い方を自分一人で決めることはできない。大規模修繕、共用設備の更新、管理人や清掃など、建物全体の方針に従う必要がある。

生活上の自由にも違いがある。リフォーム、ペット、騒音、駐車場、共用部の利用には管理規約がある。部屋を買ったから何でも自由にできるわけではない。DIYを前提に考える人ほど、戸建てとの違いを理解しておく必要がある。

考察|なぜ20万円まで価格が下がるのか

リゾートマンションの価格が極端に低い場合、建物そのものに価値がないと単純に判断するべきではない。売主側から見ると、所有しているだけで毎月の費用が発生するため、売却価格を下げてでも早く手放したい事情が生まれる。

つまり、低価格は買主への大幅なサービスというより、将来の支払いを次の所有者へ移すための価格である場合がある。購入時に20万円を払うことより、その後何年間所有するかの方が総費用への影響は大きい。

例えば、セカンドハウスとして年に数回しか使わなくても、管理費などは毎月必要になる。利用回数が少なければ、一泊あたりの実質負担は高くなる。反対に、日常的に住み、温泉や共用設備を頻繁に使う人なら、支払う費用に対して得られる価値は大きくなる。

購入前に調べるべき建物全体の状態

安い部屋を検討するとき、室内のきれいさだけを確認しても十分ではない。長期修繕計画、管理組合の総会議事録、修繕積立金の残高、滞納の状況、大規模修繕の予定など、建物全体の資料を見る必要がある。

修繕積立金が不足していれば、将来の値上げや一時金が必要になる可能性がある。空室が多い建物では、管理費を負担する所有者が減り、管理体制の維持が難しくなることも考えられる。宅建士として物件資料を見るだけでなく、所有者として管理組合の状態を読む視点が重要だと分かった。

出口の確認も欠かせない。購入時に安くても、次の買い手が見つからなければ、使わなくなった後も費用を払い続ける。売却できる需要があるか、仲介を依頼できる会社があるか、管理費などの滞納がない状態で引き渡せるかを考えておきたい。

戸建てとの比較で分かったこと

その後、伊東市で100万円の中古戸建てを購入した。戸建てでは毎月の管理費はないが、屋根、外壁、トイレなどの問題を自分で判断し、修繕しなければならない。大工工事に約50万円かかったように、費用が一度に発生することもある。

マンションは費用が定期的で、建物管理の多くを任せられる。戸建ては自由度が高い代わりに、修繕費と手間が不規則に発生する。どちらが安いかは物件価格ではなく、自分が必要とする管理、設備、自由度を含めて判断しなければならない。

研究結果|購入価格ではなく年間所有費で比較する

今回の研究結果は、格安リゾートマンションを比較するときの基準を「販売価格」から「年間所有費」へ変えることである。管理費、修繕積立金、固定資産税、保険、駐車場、交通費を合計し、利用頻度と照らし合わせる。そのうえで、5年後、10年後の総額と売却の可能性まで考える必要がある。

20万円のマンション購入は失敗だった、と単純に結論づけるつもりはない。管理された建物で暮らし、共同住宅の仕組みを所有者として知ることができた。この経験があったから、今は「安い物件」と「低コストで暮らせる物件」を分けて考えている。

リゾートマンションは、共用設備を日常的に使い、毎月の費用を負担でき、規約の中で暮らすことに納得できる人には合理的な選択肢になる。一方、入口の価格だけを理由に買うと、出口で苦労する可能性がある。研究所では今後、販売価格だけでなく管理費と修繕積立金を含めた比較を続けていく。

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