伊東市に100万円の中古住宅を買って移住し、2年が経ちました。
先に結論を書くと、大変なことも多かったけど、移住してよかったと思っています。
ただし、100万円で家を買って伊東へ移れば、すぐに低コストで楽に暮らせるようになる、という話ではありません。温暖なはずの冬も、古い家では寒かったです。移住直後は使えるトイレがなく、数週間そのまま過ごしました。
使えるトイレがない家で最初の数週間をどう暮らしたかは、災害用トイレとペットシーツで過ごした記録に残しています。
修繕は一度で終わらず、坂道や車での移動も、暮らしてみると負担になりました。住居費が下がっても、仕事や生活全体の問題まで消えたわけではありません。
それでも、海が見える環境や、家賃の支払日から離れた暮らしは自分に合っていました。これは伊東移住を誰にでも勧める話ではなく、100万円の古い家で2年間暮らした自分の記録です。
ここでは、冬の寒さ、修繕、移動、住居費と仕事を含めて、2年間暮らして分かったことを記録します。
伊東の夏は過ごしやすい日もあるが、古い家の冬は寒かった
伊東の夏は、東京で暮らしていた頃と比べると、比較的過ごしやすく感じる日があります。海に近いため風が通ることもあり、家の窓を開けて過ごせる時間もあります。
ただし、伊東市内でも標高、日当たり、風向きは違うため、「伊豆ならどこでも涼しい」とはいえません。
予想との差が大きかったのは冬でした。伊豆には温暖な印象がありましたが、築37〜38年の家は断熱が弱く、床や窓から冷気を感じます。外の気温だけでなく、隙間、日照時間、窓の数も室温に影響します。
冬を一度経験すると、物件内覧で見るべき場所も変わりました。景色や間取りだけでなく、午後に日が入るか、窓が一枚ガラスか、床下から冷気が来ないかを確認したくなります。伊東の古い家では、暖房器具を選ぶ前に、熱が逃げる場所を調べる方が先だと感じています。
古い家の修繕は、買った後も続いた
移住直後は使えるトイレがなく、災害用トイレとペットシーツで数週間を過ごしました。その後、大工工事に約50万円をかけ、自分でも屋根、外壁、ベランダ、トイレ、エアコンなどに手を入れました。
2年経って分かったのは、古い家の修繕には明確な終点がないことです。一か所を直すと、次に気になる場所が見つかります。雨の前には屋根や雨どいが気になり、冬には隙間が気になります。修繕は一度の大工事ではなく、季節ごとに優先順位を変える日常になりました。
DIYでは煙突用の穴の位置を間違えました。穴を開けてからでは簡単に戻せません。この失敗以降、構造や防水に関係する作業では、先に寸法を取り、室内側と屋外側の両方から位置を確認するようになりました。

自分で直す範囲も変わりました。塗装や簡単な交換はDIYで進めますが、構造、水漏れ、電気など、失敗した場合の損害が大きい部分は業者へ相談します。2年間で得たのは技術だけではなく、自分でやらない判断でした。
大きな修繕見積もりを前に、どこまで自分で直し、どこから人に頼むことにしたかは、古い家は買って終わりではなく、直しながら暮らすに詳しく残しています。
穴を開ける作業を考えているなら、煙突の穴を違う位置に開けた失敗の記録も、作業を始める前の判断材料になります。
坂道と車移動は、距離だけでは判断できなかった
伊東の物件情報を見るとき、駅やスーパーまで何キロかを確認します。しかし実際の負担は距離だけでは決まりません。急な坂、道路幅、渋滞しやすい時間、車を止められる場所によって、同じ距離でも移動のしやすさは変わります。

DIY材料を運ぶと、この違いがよく分かります。木材や塗料を買いに行き、車から家まで運びます。工事を業者へ依頼する場合も、車両が入れるか、資材をどこへ置けるかで手間が変わります。安い物件ほど山側や細い道の先にあることがあり、道路条件は修繕費にもつながります。
移住前なら「車で十数分」を短いと考えていました。今は、雨の日や観光シーズンにも同じ時間で移動できるか、年齢を重ねても坂を使えるかまで考えます。生活圏を調べるときは、地図上の直線距離より実際の経路を走る方が役に立ちます。
実際に山の上の家からスーパーへ通ってみて分かった、車なら5〜10分、徒歩では40〜50分かかる買い物の負担は、伊東の山の上で暮らす買い物事情にまとめています。
候補の家では、スーパーまでの往復に加え、駐車場所から玄関まで荷物を運ぶ経路も確認すると、買い物と修繕の両方を考えやすくなります。「車で行けるか」と「買ったものを家まで運べるか」を分けて見る手順です。
住居費が下がっても、仕事や生活全体の問題は消えなかった
固定資産税は年間1万8,000円でした。実際の納付書を見て分かった固定資産税については、100万円住宅の固定資産税はいくら?年1万8000円だった家の維持費に分けて記録しています。
伊東へ来る直前に埼玉県熊谷市の賃貸で家賃を払っていた頃と比べれば、毎月の住居費に対する緊張は小さくなりました。収入が少ない月でも、すぐに住む場所を失う不安がないことは大きいです。
ただし、住宅費が消えたわけではありません。大工工事、材料、工具、設備交換などの支出は不規則に発生します。賃貸では家賃として毎月支払っていた費用が、持ち家では自分で時期を判断する修繕費に変わりました。
購入時と、その後にかかったお金は、購入から約1年10か月の費用記録に分けてまとめています。
2024年9月から2026年7月までの記録で、概算や未計上の費用、水道使用料の対象期間が未確認の部分もあります。全支出の確定額ではありませんが、家を買った後に何のお金が必要になったかを見る手がかりになります。

この違いに対応するため、使えるお金をすべて日常生活へ回さず、家のための予備費を残す必要があります。固定費が低いから働かなくてもよいのではなく、収入が少ない時期にも修繕を先送りしすぎない仕組みが必要だと分かりました。
住居費が下がっても、仕事の問題まで消えたわけではありません。自分の場合に残った働き方の問題は、固定費は下がったけど、仕事の問題は消えなかったに分けて記録しています。
自分の予算に置き換えるなら、物件代、購入時の諸費用、住み始めるための修繕、住んだ後の維持費を別々に書き出します。修繕は、入居前に必要なものと、時期を選べるものに分けます。見積もりがない項目は空欄やゼロにせず「要見積もり」と残すと、購入前に何を聞くべきかが分かります。
家賃との比較から考えたい場合は、安い持ち家と賃貸、どっちが楽だったのかで、毎月の支払いと自分で引き受ける負担を見比べられます。
水道と通信は、建物とは別に確かめたい
暮らし始めると、屋根や壁だけでなく、毎日使うものにも家ごとの条件があります。自分の家は市営水道ではなく、別荘地独自の水道を使っています。
水は普通に使えていますが、管理する相手や名義変更、料金の内訳は、蛇口から水が出ることだけでは分かりません。水道について住んでから気づいたことに、購入前に見ておきたい資料や確認先をまとめています。
通信も、自宅の光回線は問題なく使えている一方で、携帯・スマホが使えない場所はあります。家でネットが使えることと、外でも携帯がつながることは別でした。候補の家を見るなら、光は住所と工事条件を事業者に聞き、携帯は使う部屋や普段通る場所で自分の回線を試したいです。伊東の光回線と携帯を分けて確認する話では、その違いと確認する場所を整理しています。
候補の家では何を確かめるか|内覧から予算まで
ここまでの記録を、購入前に使う確認表にすると次のようになります。内覧で自分が見ることと、売主・仲介会社・事業者へ聞くことを分けておくための表です。
| 確認すること | 現地で見る・試すこと | 資料や相談で確かめること |
|---|---|---|
| 冬の住み心地 | 午後の日当たり、窓の種類、床や窓際の冷気 | 見たときの季節・時刻を記録し、別の季節に残る確認事項を整理する |
| 生活開始に必要な修繕 | トイレなど、入居直後から使う設備の状態 | 使える状態にする工事の範囲・見積もり・完了時期 |
| DIYと業者への依頼 | 直したい箇所を写真と位置で整理する | 構造・水漏れ・電気に関わる部分を業者へ相談する |
| 買い物と資材の搬入 | 実際の道幅、坂、駐車場所から玄関までの経路 | 工事車両の進入と資材置き場を、依頼先にも確認する |
| 水道と通信 | 自分の携帯回線を室内と普段通る場所で試す | 水道の管理先・名義変更・料金内訳、光回線の住所ごとの工事条件 |
| 購入後の支払い | 修繕が必要な箇所と、その優先順位をメモする | 物件代・購入時諸費用・初期修繕・継続維持費を分け、未確認額を残す |
まずは候補の家について、「入居までに必要なこと」「住んだ後に続くこと」を分けて書いてみてください。そのうち金額や時期が分からないものを、次の内覧や問い合わせで確認する順番に並べると、安さだけでなく暮らし始められる条件まで比較できます。
それでも、伊東で暮らしてよかったと思う理由
負担だけが残ったわけではありません。海が見える環境、比較的過ごしやすい夏、家賃の支払日から離れたことは、2年間暮らした今の自分には合っていました。
地域との関わり方も、全員と親しくなる必要はなく、生活に必要な関係を少しずつ作ればよいと感じています。
修繕の判断、資材の運搬、業者探し、季節への対応は自分の仕事になりました。それでも、負担を引き受けた上で、自分にはこの暮らしが合っていたと思います。
まとめ|大変なことも多かったけど、移住してよかった
2年時点の結論は、「伊東なら低コストで暮らせる」ではありません。安い家を選び、修繕を自分で管理できた場合に、住居費を下げられる可能性がある、というのが実感です。
トイレが使えない状態から始まり、古い家の冬、修繕、坂道や移動、仕事の問題にも向き合いました。100万円で家を買ったからといって、完成した暮らしを手に入れたわけではありません。
それでも、大変なことも多かったけど、移住してよかったと思っています。これは伊東移住を誰にでも勧める結論ではなく、100万円の古い家で2年間暮らした自分自身の判断です。
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