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リゾートマンションの維持費はいくら|湯沢20万円の売却まで

僕は以前、新潟県湯沢町のホワイトプラザ湯沢フォーレIIを約20万円で買い、実際に住んでいた。部屋は約40㎡だった。

払っていた固定負担は月27,950円だ。管理費18,220円、修繕積立金5,470円、温泉使用料710円、集中給湯・水道料3,550円を足した額である。12か月に換算すると年335,400円になる。これは月額の12倍で、固定資産税や室内の修理代まで含めた年間の決算ではない。

安く買えたことと、安く持ち続けられたことは別だった。約2年所有し、住んだあと、同じ建物で普段から話していた夫婦へ20万円で売れた。買主を一から探した例ではなく、売買価格が同じでも収支はゼロではない。誰でも売れる、という意味でもない。

月27,950円は、何に払っていたか

当時払っていた固定負担。年の列は月額×12の換算で、請求書を1年分積み上げた決算ではない。
費目月額12か月換算
管理費18,220円218,640円
修繕積立金5,470円65,640円
温泉使用料710円8,520円
集中給湯・水道料3,550円42,600円
合計27,950円335,400円

候補の物件を比べる時は、このほかに固定資産税などの税金、火災保険、専有部の修理、電気・通信、駐車場、現地までの交通費が必要かを見る。温泉・給湯・水道は、基本料に何が含まれ、使用量で追加があるかも物件ごとに違う。分からない費用は0円と置かず、金額を確かめてから足す。

当時は固定資産税も別に払っていた記憶がある。納付書が手元になく、この年335,400円には加えていない。買った後には「案外高いな」という印象もあった。ここでは税額を計算しない。管理費や修繕積立金とは別に、所有しているだけで出ていくお金がある、ということだ。売買価格20万円だけから、固定資産税が安くなるとは判断できない。

住む予定なら受け入れ、住まないと同じ額が重かった

20万円という購入価格だけを見ると、中古車より安く部屋を持てるように見える。現金で手が届く金額でもあり、最初は家賃を払い続けるより面白い選択に思えた。価格の安さは先に目に入った。ただし、20万円なら安い、という理由だけで買ったわけではない。

購入時に最初に見たのは、毎月の固定費だった。見ていた月27,000円台には温泉使用料も含まれていた。記録に残った合計は、上の月27,950円だ。夫婦2人でこの部屋に実際に住む用途なら、その月27,000円台は受け入れられると判断した。支払額だけでなく、部屋をどう使うつもりかが前提だった。

その後に「ここには住まない」と考えるようになると、同じ固定費の意味が変わった。使わない部屋のために毎月払い続ける負担としては、重く感じた。今払えるかだけでは足りない。住む予定が変わっても、その固定費を引き受けられるかまで考える必要があった。

使っていない時期も、共用部分の維持負担は続いた。セカンドハウスとして利用回数が少ないと、1回あたりの負担は大きくなる。所有には、好きな時に自分の部屋へ行ける面もある。行けない年にも支払いは残る。

1年・5年・10年と、年12回・24回は仮定だ

購入価格を20万円、固定負担を月27,950円のままと仮定した単純計算。将来の請求額でも、僕の実際の累計でもない。
期間固定負担の累計購入価格20万円を足した額
1年335,400円535,400円
5年1,677,000円1,877,000円
10年3,354,000円3,554,000円

購入の諸費用、税金、保険、修理、売却費用は入れていない。値上げや一時金も仮定していない。購入代金より、その後の支払いが大きくなり得ることを見るための計算だ。

年335,400円を利用回数で割ると、年12回なら1回27,950円、年24回なら1回13,975円になる。これも回数を仮に置いた計算で、僕の利用実績や宿泊単価ではない。ホテルと比べるなら、人数、泊数、交通費をそろえる必要がある。住む予定なのか、年に数回行く予定なのかを先に決めた方が、安い売出価格だけを見るより判断しやすい。

使わなくても負担は続いた。税の年額は通知書で見る

管理費・修繕積立金の支払いは、所有者の役割に含まれる。区分所有法が管理の大枠を定め、具体的な負担や使い方は各マンションの管理規約で確認する形だ。国土交通省のマンション管理の説明でも、費用の支払いと規約の遵守が挙げられている。

管理費は日常の管理、修繕積立金は将来の計画的な修繕のための費用だ。今の月額が低いことだけでは、先々の負担が軽いとは判断できない。国土交通省の購入者向けチェックシートに沿って、長期修繕計画、積立金の残高、値上げや一時金の議論を見たい。

固定資産税は、購入価格20万円だけから計算できない。湯沢町の説明では、原則として1月1日の所有者が納税義務者で、税率は1.4%だ。購入価格と、課税の基礎になる金額は同じとは限らない。候補の物件は、納税通知書と課税明細で年額を確認する。年の途中で売っても、その年度の納税義務が自動的に消えるわけではない。湯沢町「固定資産税 よくあるご質問」を参照する。この記事の年335,400円には、固定資産税を含めていない。

共用部分を任せられる安心と、規約の制約

部屋を所有しながら暮らすと、自分の部屋だけではなく、エントランスや廊下などの共用部分が管理されている住まいだと分かった。戸建てのように、自分一人で屋根や外壁全体を直す必要はない。建物の入口や廊下が維持され、設備によっては温泉も使える。一人で古い戸建てを管理することに比べると、便利で安心に感じる部分があった。

一方で、自分の部屋を所有していても、マンション全体は共同で管理されている。工事や利用方法には管理規約があり、戸建てのように何でも自由に変えられるわけではない。音、ペット、駐車場、リフォームなど、生活に関係するルールは購入前に読む必要があった。

安い価格には理由がある。所有している限り管理費や修繕積立金が必要になるし、売主にとっては、安くても手放したい事情がある場合がある。一つの部屋が安いかではなく、建物全体を維持できる状態かを見る、というのが今の見方だ。管理費と修繕積立金だけでなく、長期修繕計画、総会議事録、滞納の状況、大規模修繕の予定を確認する。値上げや工事の延期が書かれているかだけでなく、その後に対応が決まったか、予算が確保されているかまで見る。

僕には、購入した湯沢の物件とは別のマンションで管理人として働いた経験もある。そこで見た掲示には、夜間の騒音、断水、温泉設備のメンテナンス、利用ルールなどがあった。これは、購入した建物で同じ問題が起きたという意味ではない。掲示が多いから悪いとも決めない。古い案内が放置されていないか、設備の停止や作業予定が具体的に伝えられているかを見る。

管理人の仕事では、共用部分の清掃や設備点検、問い合わせへの対応に、人と費用が必要だと分かった。管理費が続くこと自体を、購入価格だけで判断してはいけないと感じた。

戸建てを買って分かった違い

その後、伊東で100万円の戸建てを買い、自分で屋根や外壁を直した。

戸建てでは、不具合が起きた場所を自分で判断し、業者を探し、費用がまとまって出る。マンションでは毎月の負担が見えやすく、建物全体の管理を任せられる。一方で、自分が使わない設備の維持費も共同で負担する。戸建ては自由度が高いが、修繕が重なると一度に大きな金額が出る。どちらが安いかは、購入価格だけでは決まらない。

マンションとはお金の出方が違った。20万円で所有できた経験は面白かったが、今ならまず年間の所有費を計算する。数年持った場合の総額と、手放す時の条件まで見てから判断すると思う。

20万円で売れたのは、この条件だけだ

買主は、同じマンションで普段から話していた夫婦だった。群馬へ移る相談から売却につながった。売却と引っ越しまで、1か月もかからないくらいだったと覚えている。

これは、買主を一から探して短期間で売れた例ではない。相手との関係とタイミングに恵まれた例だ。売買価格が同じでも、購入の諸費用や保有中の管理費などがあるため、収支はゼロではない。湯沢のリゾートマンションなら短期間で売れる、とも一般化できない。安く買えても、次の買い手が見つからなければ支払いは続く。

手放すことを考える時に確かめたい条件。僕の売却の手順ではなく、購入前の確認用だ。
気になる点確かめること
値下げしても買い手が見つかるか同じ建物の売出しだけでなく、分かる範囲の成約と、購入希望者の条件を仲介会社に聞く
売れるまでの負担管理費などを払い続けられる期間と、修繕・値上げの予定
貸せば負担を埋められるか賃貸や民泊などの規約、需要、管理の手間と費用。収入がある前提にしない

「売れない」を、一つの原因では説明できない。買う人も、価格だけでなく毎月の費用や管理状態を引き受ける。売却の相談時には、今の費用と管理の資料をそろえ、価格を下げる以外に何が条件になっているかを確認する必要がある。

入口の安さに、出口を忘れない

物件価格が20万円だと、深く考えず試してみたくなる。しかし不動産は、使わなくなったから捨てるというわけにはいかない。管理費などの支払いは、所有している間は続く。その年度の固定資産税は、売った時点で自動的に消えるわけではない。入口の安さに慣れるほど、出口を慎重に見る必要がある。

これは、リゾートマンションを買うべきではない、という結論ではない。管理された建物で過ごせる安心や、共用設備の便利さには価値がある。その価値を自分がどれだけ使うのかを考え、継続費用と比べることが大切だ。特にセカンドハウスとして考えるなら、利用しない期間の費用と管理方法を先に確認したい。部屋を使う楽しさだけでなく、離れている間も所有者であり続けることを忘れない方がいい。

この経験があったから、今は「価格が安い物件」と「低い負担で持てる物件」を分けて考えている。リゾートマンションには便利さがある。その便利さを維持する費用も、所有者が負担している。